ホロスコープス研究03 【ヴァルゴ・ゾディアーツ】 [ホロスコープス研究レポート]
仮面ライダーフォーゼに登場する幹部怪人集団 【ホロスコープス】。
12星座になぞらえた怪人のうち、おとめ座の使徒ヴァルゴ・ゾディアーツは、
主人公が通う学園の理事長の旧友である、大学教授。
研究の方向性の対立により、仲間の一人を見捨てざるを得ない行動に走り、
また怪人を生み出す原因に加担してしまったことを悔い、
正体を隠し秘密裏に仮面ライダーを支援する立場に回り、2重スパイのような複雑な立場にいた人物でした。
重力と空間に対して働き掛ける能力を持ち、テレポーテーションで瞬時に別の場所へ移動したり、
ダークネビュラと呼ばれる異次元空間への入り口を出現させ、失態を犯した同胞を処分する役目を担うなど、
理事長の側近として、幹部の中でも一目置かれた存在でした。
ホロスコープスの正装とされるマントを羽織った姿。
ヴァルゴに用意されたものは肩にかけて和装の裃(かみしも)のような形状の垂れがあり、
中央の模様の一部にある頭と同じピンク色の模様は他のマントには見られない特徴です。
乙女座=女性のイメージからか、女性らしい顔や身体つきが強調された姿をしています。
ピンク色のカラーリング、ドレスのようにも見える足を覆う腰布が、
子供にもわかりやすい女性らしさを印象付けています。
渦巻く旋風のような髪型はまるで帽子をかぶったような顔つきにも見え、
非常にインパクトのある造形で表現されています。
ヴァルゴの顔はこの髪型にやや隠れ、どこか神秘的で不気味な表情に見せており、
登場から番組後半まで長い間、正体のわからないキャラクターによく似合うものでした。
顔そのものはすっきりしたアゴのラインと紅を挿した口元により女性の顔をイメージさせましたが、
能面のような白い肌の顔つきは無表情にすら見え、
冷徹非情な面を見せるヴァルゴを象徴するような素晴らしい造形でした。
ホロスコープスの面々はマントを着た姿で登場することも多く、ヴァルゴもまた個性的な特徴を与えられています。
ヴァルゴが常に手にする長い杖。
この杖は振り回して大ナタのような武器として扱われる他、
柄の石突きをつくことでテレポートやエネルギー弾の発射、
兵士の召喚などあらゆる能力発揮に欠かせないアイテムである様子が描かれていました。
杖上部の大きな円形の飾りは実際に星占いなどで見られる乙女座のマーク()であり、
腰のスカート状の部分にも大きくマークが描かれています。
鳥のような翼を持ち、劇中で自在に空中を舞う様子が印象的でした。
ヴァルゴのように布をまとう女性像には、しばしば背中から翼を生やしたものがり、
有名なサモトラケのニケ像のような翼のある女神像というのは古典的な様式美のひとつなのでしょう。
同時に肩の先、首周りにも羽毛をたくわえたような装飾が施されており、
天使や女神のような聖なるイメージと、冷徹な表情とのギャップがスーツの個性を強調しています。
翼の根元、後ろ髪に隠れておそらく劇中ではほとんど映らなかったであろう背面には、
まるで背骨が露出したかのような意匠が見られます。
腰のくびれには女性らしいセクシーさがありますが、
横に大きく突き出た肩の形状によってより腰が細く見えるようになっています。
女性らしさの印象付けとして、スーツの胸もふくらんだ形状になっています。
胸の上下の金色の装飾が、胸の輪郭をなぞるような配置をしており、
より女性らしい身体つきが強調されています。
足先はヒールを履いたようなカカトの浮いた形状に仕上げられています。
アクションには不向きであろうヒール形状ですが、マントを着た際でも足先は見えることから、
キャラクターの特徴付けとしてきちんと機能していました。
ふくらはぎにはリボンのような装飾が施されています。
S.H.Figuarts「ヴァルゴ・ゾディアーツ」はアクションフィギュアなのですが、
そのデザインのため、アクションがけっこう苦手です。
ヴァルゴににらまれたヤツは暗黒空間送り⌒☆
身体は女、中身は男!
ヴァルゴの散り際はフォーゼ屈指のエピソード!
リブラの進化は止まらない!
危うし仮面ライダー部!
おめもじでした。
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